【派遣のあれこれ】年末調整・確定申告のやりかた

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みなさん、こんにちは!派遣スタッフとしてアパレル業界で働くみなさん、毎日お仕事お疲れさまです!

みなさんの中には「年末調整」や「確定申告」という言葉を耳にしたことはあるけど、どういうことなのかよくわからない…という方も多いのではないでしょうか。特に、派遣で働いていると正社員とは少し違う部分も出てきますよね。

でも大丈夫!この記事を読めば、年末調整と確定申告の基本から、派遣で働く私たちにとってのポイントまで、まるっとわかります。税金のことってなんだか難しそうに感じるかもしれませんが、なるべく専門用語を使わずに、わかりやすく解説していきますね。

そもそも

「年末調整」と「確定申告」ってなに?

まずは、この2つの違いから見ていきましょう。

《年末調整とは》


年末調整は、会社に勤めている人が1年間に納めるべき所得税の金額を正しく計算し、清算する手続きのことです。

  • 誰がやるの?▶ あなたの代わりに派遣会社がやってくれます。
  • いつやるの?▶ 毎年、10月から12月頃にかけて行われます。
  • なぜやるの?▶ 毎月のお給料から引かれている所得税(源泉徴収税)は、あくまでも「仮の金額」です。1年間の収入が確定した年末に、本来納めるべき税金の額を計算し直し、払いすぎた分があれば戻ってきたり(還付)、足りない分があれば追加で払ったりします。

この手続きによって、ほとんどの会社員は自分で税務署に行って手続きをする必要がなくなります。とっても便利ですよね。

《確定申告とは》


確定申告は、1年間の所得とそれに対する所得税の額を自分で計算して、税務署に申告し、納税する手続きのことです。

  • 誰がやるの?▶ 基本的に自分で行います。
  • いつやるの?▶ 翌年の2月16日から3月15日までに行うのが一般的です。
  • なぜやるの?▶ 本来はすべての人が自分でやるべき手続きですが、会社員の場合は年末調整でほとんど済んでしまいます。しかし、年末調整だけでは税金の控除が受けられない場合や、2箇所以上から給料をもらっている場合など、確定申告が必要になるケースがあります。

つまり、年末調整は会社がやってくれる税金の精算で、確定申告は自分で行う税金の精算と考えるとわかりやすいですね。

派遣スタッフの

「年末調整」のやりかた

派遣で働いているみなさんの場合、年末調整は基本的に派遣会社がすべてやってくれます。でも、ただ待っているだけじゃもったいない!控除をしっかり受けて、少しでも多くお金を戻してもらうために、私たち自身がやるべきことも知っておきましょう。

派遣会社から書類が届いたら
年末が近づくと、派遣会社から年末調整に必要な書類が郵送またはメールで届きます。だいたい、10月下旬から11月頃が多いです。

主な書類は以下の通りです。

  • 扶養控除等(異動)申告書
  • 保険料控除申告書

基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

ちょっと名前が長くて難しそう…って思いましたよね?大丈夫です、一つずつ見ていきましょう。

1. 扶養控除等(異動)申告書


これは「あなたが誰を養っていますか?」ということを申告する書類です。

独身で一人暮らしの場合: ほとんど書くことはありません。氏名や住所など、基本情報を記入するだけでOKです。

ご家族を養っている場合: 親御さんやご兄弟、お子さんなど、税法上の「扶養親族」にあたる方がいる場合は、その方の情報を記入します。

2. 保険料控除申告書


「年末調整で一番大事!」といっても過言ではないのがこの書類です。生命保険料や地震保険料などを支払っている場合に、税金の控除を受けるために必要な書類です。

記入に必要なのは、各保険会社から送られてくる**「保険料控除証明書」**。だいたい10月〜11月頃に届くので、失くさないように大切に保管しておきましょう。もし届かない場合は、保険会社に問い合わせてみてくださいね。

3. 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

これも長い名前ですが、簡単に言うと「あなたの収入と、もし配偶者がいればその人の収入を申告する書類」です。

◎基礎控除: 年収2,500万円以下の人であれば、誰でも48万円の基礎控除を受けられます。この申告書に、自分の1年間の合計所得金額の見積額を記入することで、控除が受けられます。

◎配偶者控除: 結婚している場合、配偶者の年収が一定額以下であれば、配偶者控除や配偶者特別控除が受けられます。この申告書に配偶者の情報を記入しましょう。

【書類記入のポイント】
わからないことは聞く: 記入方法で迷ったら、自己判断せずに派遣会社の担当者に確認しましょう。

必要書類を添えて提出: 書類と一緒に、保険料控除証明書などの原本を添えて提出する必要があります。

提出期限を守る: 提出期限を過ぎると、年末調整をしてもらえなくなることがあります。そうなると、自分で確定申告をする手間が増えてしまうので、必ず期限内に提出しましょう。

● 2つの派遣会社で働いている場合はどうするの?
年末調整は、その年にメインで働いた(多く給料をもらった)1つの派遣会社でしか行えません。

・メインの派遣会社: 1年間で最も給与額が多い派遣会社を選び、そちらで年末調整をしてもらいます。

・もう1つの派遣会社: もう一方の派遣会社からは、**「源泉徴収票」**をもらっておきましょう。この源泉徴収票は、確定申告の際に必要になります。

年末調整をしてもらえない派遣会社には、必ず**「扶養控除等(異動)申告書」を提出しない**ようにしましょう。もし提出してしまうと、二重に控除を受けてしまい、後で税務署から指摘を受ける可能性があるので注意が必要です。

派遣スタッフの

「確定申告」のやりかた

「年末調整だけで済むなら、確定申告なんて関係ないんじゃない?」そう思った方もいるかもしれません。でも、派遣で働いている私たちの場合、確定申告が必要になったり、やった方が得になったりするケースがいくつかあるんです。

【確定申告が必要になるケース】

以下のいずれかに当てはまる場合は、自分で確定申告をする必要があります。

● 2箇所以上の派遣会社から給与をもらっている
この場合、年末調整は1つの会社でしか行われないため、もう一方の会社の給与と合わせて、正しい税額を計算し直す必要があります。

1年間の給与収入が2,000万円を超えている
アパレル派遣では少ないケースですが、該当する場合は自分で確定申告が必要です。

● 年末調整をしてもらえなかった
年の途中で派遣会社を辞めて次の仕事が見つからなかった、年末調整の書類を提出し忘れた、などの場合です。

● 副業収入がある
アパレルのお仕事とは別に、ハンドメイド作品を販売したり、ブログで収入を得たりしている場合などです。給与以外の所得が20万円を超えると、確定申告が必要です。

【確定申告をすると「お金が戻ってくる」ケース】

以下のようなケースに当てはまる場合は、確定申告をすることで、払いすぎた税金が戻ってくる(還付)可能性があります。
● 医療費控除
1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計が、**一定額(基本的に10万円、もしくは所得金額の5%)**を超える場合。
自分だけでなく、生計を一つにする家族の医療費も合算できます。病院の領収書や薬局のレシートは、必ずとっておきましょう。

● 生命保険料控除、地震保険料控除
年末調整で控除の申告を忘れてしまった場合でも、確定申告で改めて申告することができます。
iDeCo(個人型確定拠出年金)や小規模企業共済に加入している
これらの掛け金は全額が所得控除の対象になります。

● 年の途中で退職した
年の途中で派遣会社を辞め、年末調整を受けられなかった場合。給与から差し引かれた所得税が戻ってくることがあります。

● 寄附金控除
「ふるさと納税」をした場合も、確定申告で控除が受けられます。(ワンストップ特例制度を利用すれば確定申告は不要)

まとめ

派遣スタッフが知っておくべきこと

最後に、年末調整と確定申告のポイントをもう一度おさらいしましょう。

税金の話って、なんだか堅苦しくて難しく感じてしまいますが、これは私たちのお給料から引かれている大切な「お金」の話です。少しでも多く手元に残すためにも、年末調整の書類はきちんと確認して提出し、確定申告が必要な場合はきちんと手続きをするようにしましょう。

この記事が、みなさんの税金に対する不安を少しでも軽くするお手伝いになれば嬉しいです。お仕事もプライベートも、賢くスマートに楽しんでいきましょうね!

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